Saturday, February 18, 2017

死守! オレンジのにくいやつ

昨日さぁ 通勤中の地下鉄に乗ってきたじいちゃんがさ、
「ねぇねぇこれ36丁目いく?」
いきなりそこら中の人に話しかけるのよ。
誰かが行くよって返事して
ここまでは日常茶飯事。

そしたらさ、じーちゃん、帽子とって
「俺ってトランプに似てない?」だって
似てんだなぁ これが。 雰囲気。

日焼けして干物のような肌、
目の周りは白いままのサングラス焼け
不自然な黄金に染めた白髪
長すぎるネクタイ
2サイズくらい大きすぎるロング・コート

わざとやってる? 

で、一人ずっと喋る。

「俺のほうが男前だけどね。」 
「みんな写真撮りたがるんだよ。」
「本人じゃねーっつーの。」
「次何駅?」
「あと俺どれくらい乗るの?」
「どっち進んでるの?(路線図指差しながら)


あたしも写真撮りたい!!!!
思わず見ちゃったよ。じーちゃん。


やべーやべー
ニューヨーカーとしての基本ルール破っちまった。

「民衆に大声で喋る奴は無視」

やべー 目が合っちゃったよ。
当然の様に質問の嵐。

「姉ちゃんそれ何語読んでんの?」
「読めんの??? すげーじゃん。」
「それ縦? 右から? 信じられん。」
「・・・ってことは喋れるの? すっすげー!!」
「仕事何してんの?」
「どこで働いてんの?」


私もさ、一応答えちゃったの。全部。
本来なら無視して本に夢中で聞こえません!って
ふりするんだけど、
じーちゃんだし、色気ないし。写真撮りたいし。
ブログのネタが舞い込んでキターッ!!
って嬉しくて嬉しくてもう笑いが止まらなくって

そんで始終自然とニコニコしてたのよ。
そしたら 

「姉ちゃんいいやつだな」

だって、すみません!私には邪な心があるのよ。

この頃にはもう車両内全員なんだか和やかな空気になってきてて、
私たちのやり取りをさ、みんなに見つめられてるのよ。

だけど私が「ダウンタウンで働いてます。」って言ったあたりで
じーちゃん気がついたらしい。
「ダウンタウンってみんなそっち行くの?」
うん、みんなの行く方面は同じだから、電車だし。

で、実はマンハッタンの34丁目じゃなくてクイーンズの36丁目に行きたいんだって。
ラッシュアワーに郊外行きたいって人は少ないからさ、
当然都心へ向かってると思ってたのよ。
もう車両全員で立ち上がったね。

これじゃない!
逆方面!
次で乗り換えて!
プラットフォームの反対側!
このじーちゃんを目的地まで届けなければ!


もうじーちゃんさっきのナンパぶりぶっ飛んで、プチパニック。
あわあわしちゃってどうしようって不安になってきたら、
俺についてきな!ってにーちゃんが現れて颯爽と連れてってくれたのよ。
あーよかった。

みんなで車掌の窓からじーちゃん見守ってるんだけどさ、
フラフラって歩いてて、もう大丈夫かなぁ



現大統領もあんな感じなんだよね。
ハチャメチャぶりなところとか任せておけねーなってところまで。 
っていうか、あのじーちゃんもトランプだったのよね。
当人じゃないけど同じ種類なのよ
70歳のその辺のじーちゃんと変わんない。

この車両を一体化した「守らねば!」って気持ちが
今の共和党を支えているのかもしれない。

が! 守るのは国にしてください。



あ、写真撮り忘れた・・・


No comments:

Post a Comment